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作品名 |
どろんこ坊や |
大 きさ |
幅:550センチ 奥行き:160センチ 高さ:320センチ |
材 質 |
鍛銅 |
設置年 |
1996年 |
作品の解説
鍛金の可能性を実践し、探求している作家。鍛金とは、金属板を熱して、金槌で何十万回も叩いたり、溶接したりして形を作ってゆく技法で、鍋ややかん、門扉や柵などにその技術が用いられている。この作家は大自然と人間の接点をテーマに、主に大型動物を題材(モチーフ)に5m大の野外彫刻を制作している。この作品もほぼ等身大の親子像のほほえましい姿が銅の鍛金技法で表現されている。母親の象の鼻から水が出て子象の頭に水がかかる噴水彫刻の仕掛けになっており、赤ちゃん象の鼻先は向きが変えられる。「宇宙的なものと自分達をつないでくれる窓口として動物をモチーフに選んでいます」「周囲の風景の一部として見てもらいたい」と作家は語っている。病院の広場に相応しい作品として「生命の尊さと愛」を象の親子に託して表現しており、リラクゼーションを目的に、ふれあいと憩いの広場に設置されている。
解説:中塚 宏行(大阪府立現代美術センター)